古代医学における伝説上の人物 ② 神農(しんのう)

【興味のある方・学生・治療家向け】 

 私たち鍼灸師が行なっている、 

「中国医学の歴史」をひもといていくブログです。

 ちょっと難しめです。でも面白いです。

 院内教育用ブログも兼ねています。 

 東洋医学出版の「中国医学の歴史」を主な参考文献としています。


 中医学の歴史の中で、歴史上、重要な人物たちがいます。

 今回は、「古代医学における伝説上の人物 ②」です。 

 古代文献に出てくる人物は、

 実在している人物というよりは、

 伝説に出てくるような、 神様や仙人といった、

人離れした超能力を持った人物として描かれています。 


今日は、神農(しんのう)という人物を見ていきたいと思います。 

神農(しんのう)は、

伏羲(ふっき)と同じく、古代の伝説に著されている「三皇五帝」の「三皇」の一人です。

神農は始めて、木の鋤(すき)を作り、

土を耕し、民衆に農業を教えたとされています。

そのため、農業の神様「神農」と呼ばれています。


 また、神農は、百草の実をなめ、

害毒を明らかにし、

薬をつくって、人民の疾病を癒したとされています。

 このことから、中国最初の薬用植物学の書は、

神農の名を冠し、「神農本草経」と称されています。


 神農は、「木徳」の人物、伏羲(ふっき)の次の皇として、

「火徳」の人物とされています。 


 彼は、農業と医療の神様として、古文に描かれています。 

 

次回は、「古代医学における伝説上の人物 ③」についてです。

0コメント

  • 1000 / 1000