【興味のある方・学生・治療家向け】
私たち鍼灸師が行なっている、
「中国医学の歴史」をひもといていくブログです。
ちょっと難しめです。
でも面白いです。
院内教育用ブログも兼ねています。
東洋医学出版の「中国医学の歴史」を主な参考文献としています。
今回は「内治法のルーツ」についてです。
原始時代の医療(太古〜紀元前2100年くらい)
内治法のルーツ
内治法とは、薬や食物を取ることにより、
体の内側からの治癒をする治療行為のことです。
原始人たちは、
野生の木の実や草木、果実、根、茎などを食べているうちに、
下痢や嘔吐、時には、死に至ったりしながら、
食べられるもの、食べられないものを区別していきました。
その過程で、
病気にかかって苦しんでいるときに、
たまたま食べたものから症状か軽くなったり、治癒したり、という経験をします。
その経験が積み重なり、
植物性の薬物の知識が少しずつ蓄積されていきました。
また、
ある種の動物の脂肪・血液・肝臓・胆・脳・骨・甲殻などが、
病気に対して効果があるということもわかり、
動物性の薬物の知識も蓄積されていきました。
このように、原始人たちは、
何千年、何万年かけて、
植物や動物を食料として食べながら、
植物性薬物・動物性薬物の知識を深めていったのです。
そして、この事が、
現在、よく耳にする「医食同源」のルーツになっているのです。
また、その後の時代、
鉱石を採集する時代になると、
鉱石の中にも病気に効く種類もあるということがわかり、
鉱物性薬物も発見されていくのです。
次回は、原始時代の医療 「外治法のルーツ」についてです。
0コメント