中国原始時代の病気

【興味のある方・学生・治療家向け】

私たち鍼灸師が行なっている、

「中国医学の歴史」をひもといていくブログです。

ちょっと難しめです。

でも面白いです。

院内教育用ブログも兼ねています。

東洋医学出版の「中国医学の歴史」を主な参考文献としています。


では、まずは、中国原始時代にどんな病気があったのか。

色々な病気があったと思われますが、

現代よりもはるかに多かったのが、虫歯や歯周病。

虫歯や歯周病は、実は死ぬ病気です。

脳神経である三叉神経が虫歯により炎症を起こし、その炎症が進行していくと

最終的に脳にまで炎症が広がり、脳炎となって、死に至ります。

怖いですね。

今でもアマゾンの奥地の原住民の中には虫歯で死ぬ人もいるとかいないとか。

虫歯は放っておいても治りません。

早めに歯医者に行きましょう。


あとは、産婦人科疾患も多かったようです。

古代の遺跡から出土される遺骨の中で、

14歳から23歳の間の遺骨は女性の方が多く、

これは、産婦人科疾患と関係があるとされています。

現代でも出産は命がけ。

衛生環境が悪く、栄養も足りなかった古代ではなおのこと。

女性はいつの時代も大変です。

いたわりましょう。


また小児の遺骨が多数あり、

その中でも新生児の遺骨が多いことから、

新生児死亡率がとても高かったと考えられています。

人が成長して、大人になるのがとても大変だった時代です。

我々現代人は、大人になるのが当たり前になっていますが。。。


また、「韓非子」という古い文献に、

原始時代の人々は、

食中毒、胃腸病、皮膚病などに苦しんでいたとされる記述が残っています。


では、原始時代の人々は、このような病と、

どのように戦っていったのでしょうか?


次回から、何回かに分けて、原始時代の医療を見ていきたいと思います。

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